SPACE RELATED宇宙関連試験
DPA試験とは
宇宙衛星用などの高信頼性要求部品は設計通りに製造されているか、また過酷な環境下において使用されるにあたり故障発生要因はないかなど、部品内部まで検査・解析する必要があります。
その解析手法として破壊物理解析(DPA)がございます。
DPA:Destructive Physical analysis(破壊的物理解析)
● 引用規格:MIL-STD-883(MIL-STD-750、MIL-STD-1580等)
主な試験項目
- 外観・寸法測定
- 少なくとも10倍の倍率で、形状について検査。
- X線観察
- 内部異物存在の有無、チップの取付け状態及びワイヤボンディング形状、さらに疑いのある欠陥をX線撮影を用いて非破壊検査。
- 気密性試験
(ファイン/グロス) - デバイスの封止状態を気密性にて検査。
- 材料分析
- 部品の外部・内部の材料について元素分析。
- 開封、内部観察
- デバイスのキャップを外し、内部構造検査。
- 断面観察
- デバイス断面の内部検査。
- ワイヤープル試験
- ボンディングワイヤの引張り強度試験による強度測定。
- ダイシェア試験
- チップのせん断強度試験による接着強度。
- SEM観察
- チップ膜の回路・配線などの構造高倍率検査。
- PIND試験
- 中空パッケージ部品内部に異物混入検査。
- レポート作成
- すべての試験結果をレポートにまとめ。
スクリーニング試験とは
航空・宇宙用部品に対し、MIL規格に準拠したスクリーニング試験を実施します。
潜在的な欠陥・不良を部品選別・除去するために検査/試験を実施します。
● 引用規格:MIL-PRF19500,MIL-STD-883等
バーンイン試験などに使用する治具類も、設計~製作まで実施致します。
スクリーニング
- X線観察
- 内部異物存在の有無、チップの取付け状態及びワイヤボンディング形状、さらに疑いのある欠陥をX線撮影を用いて非破壊検査。
- はんだ濡れ性試験
- めっき後にはんだ付けする部品について行う試験。JISでは、試料をはんだ浴(250±5℃)に3秒間浸漬し、はんだ濡れ性を観察する。判定は、めっき面には、はんだがむらなく均一に付いているのが良好。はんだが付かずに素地の露出等が見られるものは不良とされる。
- 電気的特性測定
- 非破壊で特性を把握できる重要な測定方法。テスタや電気計測機器を使用して、良品/不良品の選別や特性評価や温度特性評価を実施。
- バーンイン試験
(ダイナミック/スタティック) - 温度と電圧の負荷をかけることにより、初期不良を事前に低減させる方法。
自動車、宇宙防衛等、幅広い業界にて実施される。初期不良検出に最も有効な試験の一つ。
バーンインには、試験中に電気的な動作をさせるダイナミックバーンインと電圧印加のみのスタティックバーンインがある。
- 温度サイクル試験
- 電子部品の外部環境あるいは自己発熱等により、温度が繰り返し変化する環境を想定し、温度変化による熱ストレスを与えて耐性を確認する環境試験。
- 定加速度試験
- 移動体、特に飛行体、回転体や発射体が動いているときに生じる重力以外の定常的な加速度環境から力を受けたときの部品、機材や他の製品への影響を調べる試験。
- PIND試験
- 中空パッケージ部品内部に異物混入検査
- 気密性試験
- 中空パッケージの電子デバイスにおいて大気成分の侵入が無いかを確認する試験。
- 外観観察
- 試験前後に実施し、亀裂、破損等問題が起きてないか確認する手法。
- レポート作成
- すべての試験結果をレポートにまとめ